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わかりやすい年金の学校

年金について、制度や、個人の活用法など、役立つ情報を発信していきます。

国民年金保険料の基本と、免除制度手続について

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Pen and paperPen and paper / notfrancois

 

保険料を払わなくても年金がもらえる?

国民年金制度において、重要な仕組みのひとつがタイトルの免除制度についてです。これはその名の通りですが、諸条件を満たしていれば、国民年金保険料を納めていなくても、老後に年金をもらうことができるという制度です。

現在未払の方の中には払いたくても払えない人も少なからずいると思います。もしどうしても払うことができないという方がいたら、まずは自分がこの制度に該当するか否かというところを調べてみたほうが良いのではないかと思います。「払いたくても払えない人」は、そのことを行政に示せば、きちんと取り計らってもらえるのです。

 

国民年金の概要

免除制度の詳細を話す前に、国民年金制度について先に整理をしておきましょう。

主に自営業の方を対象とした年金

国民年金(こくみんねんきん)とは、一言で言えば自営業の方のための年金です。日本国内に住む、20歳から60歳の人が強制的に加入する、公的年金制度です。

老齢・障害・死亡という3つの観点に関して年金給付を行い、健全な国民生活の維持・向上に役立てることを目的として運営をされています。他に年金といえば、サラリーマンの方が加入する厚生年金、教職の方などが加入する共済年金などがあります。

具体的には下記の3種類で国民年金は形成されています。

■ 老齢基礎年金

国民年金に加入していて、受給要件を満たした方に支給される年金で、いわゆるニュースなどでもよく耳にする年金のことです。

■ 障害基礎年金

→年金加入者が、病気やケガで障害が残ったときに受取ることのできる年金。受給の要件としては、治療を受けても病気が定着してしまった場合や、病床が治っても障害の1級か2級の状態にあれば、などです。他に細かい要件もありますので、詳細はお調べになってください。

■ 遺族基礎年金

→被保険者、老齢基礎年金受給者等が死亡した場合に、一定の子を有する妻又はその子に支給される年金。万が一の場合ですが、のこされた家族にとっては非常に助けになるライフラインの制度です。

対象者

自営業者やフリーターが対象。2009年3月末時点で約2000万人。基本的に国民年金の支払というのは国民の義務なのですが、若年層を中心に保険料の不払いが目立っており、2009年の未納率はなんと4割にも達しており、今現在も増えてしまっています。そのため、高齢化が進んだ時に年金をもらうことができない「無年金者」が増えてしまうことが危惧されています。

ちなみにですが、上記でサラリーマンは厚生年金だと言いましたが、実は自動的に国民年金にも加入をしているのです(この場合は、呼び方が「基礎年金」となります)。国民年金は「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」と3つの種類があり、自営業者、学生、無職の方などは1号、サラリーマン・OL・公務員などは2号、サラリーマンや公務員の妻は3号として分類されています。それで、この2号にあたる方は厚生年金(共済年金)の中で、自動的にこの国民年金(基礎年金)を払っているというわけです。

保険料

厚生年金とは違い、保険料は定額です。2011年度で月額1万5,020円です。ただし、収入が少ない方に関しては、保険料の一部、または全額を免除したり、猶予してもらうこともできます。市区町村の役所にて手続きが可能です。詳細は下記でご説明します。

受給要件

老齢年金(老後にもらえる、いわゆる年金)がもらえる条件は下記を満たしている倍になります。

・65歳以上であること
・加入期間(下記いずれかに該当する場合)

(1)保険料納付済み、免除期間との合算期間が25年以上

(2)保険料納付済み、免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上

上記条件を満たさない場合は、基本的に、将来に年金をもらうことができなくなってしまいます。一方、これらを満たしていれば、亡くなるまで年金を受け取ることができます。この点は公的年金最大のメリットで、厚生年金でも一緒ですが、民間の保険にはあまりない良いポイントです。長く生きればそれだけ得であり、現役中に収めた保険料より、多い金額を受給することができます。 

支給額の例

国民年金の保険料を40年間収め続けた場合、年金額は約7万円です。思ったより少ないと感じた方が少なくないのではないでしょうか。厚生年金にも40年間加入をしていれば、これに約10万円程度が加算され、月に約17万円程度もらえることになります。しかしながら、国民年金だけでは、老後の生活を支えきるのは決して簡単なことではないでしょう。ただ、自営業者やフリーターの方で厚生年金に加入をしていなかったとしても、年金の受取額を増やす方法というのはあります。方法は大きく下記の2つです。

1. 【付加年金】

保険料を月に400円プラスすることで、40年間払い続ければ、引退後の年金額は月に2400円、年に28800円増えることになります。とは言え、これで増える金額というのも限定的なものではあります。もっと増やしたいという方には、

2. 【国民年金基金

という制度があります。これは世代間の支えあいである公的年金のように賦課方式で運営されているわけではなく、積立方式の年金制度で、加入も義務ではなく自由に選ぶことができます。民間の保険と近く、掛け金には様々なパターンが有り、条件や保険料に関しても民間で各社毎に違うように、それぞれに異なった魅力があります。

民間の個人年金等と比べると、税制面や安定性の面で有利と言える制度です。例えば、民間であれば突如その会社が倒産してしまったり、サービス内容が大幅に変わったりというようなことがありますが、この国民年金基金は国の運営ですから、そのような危険性はありません。

ちなみに、国民年金基金は基本的にサラリーマンは加入をできず、自営業の方だけに限られたお得な仕組みでもあります。 

 

免除制度の概要

前置きが長くなってしまいましたが、本題である「免除制度」をご紹介しようと思います。この免除制度ですが、適用の条件には「年度の所得」がポイントになります。

これが一定の数値以下であれば、一定期間の保険料の一部、もしくは半額、さらには全額などの支払いをする必要がなくなります。それぞれどのような条件かを簡単に書きます。

 

全額免除  →   年間57万円以下の所得(単身世帯の場合)

       年間92万円以下の所得(夫婦世帯)

半額免除  →   約120万円以下の所得

4分の1免除 →   約160万円以下の所得

 

おおまかには上記のようになります。また、他にも学生の場合での特別な免除や、失業中である場合にも、別途違った基準で免除を受けることができます。免除される条件は複数ありますので、ぜひご自分でもチェックをしてみてください。

ちなみに、ここでの「所得」とは収入ではなく、必要経費や基礎控除配偶者控除などを除いた後の、税金額を計算する際に用いる基準となる金額のことを意味しています。その点も自身の源泉徴収などを手にきちんとチェックしましょう。

 

免除制度のメリット

免除制度を利用することによってのメリットというのは、上記のように一定額を免除されていても、全額を払っていなくとも、きちんと払ったのと同じ扱いにしてもらえる点です。

免除期間は全額免除だったとしても、未払い期間であるとは認定をされずに、老後に年金をもらうことができるのです。ただし、金額については全額というわけではありません。免除期間においては、保険料を払った場合に受け取る年金額の半分の年金を受け取れることができるような決まりになっています。

制度を使った時の受給額の例

例えばですが、1年間のあいだ保険料の免除を受けた場合で考えてみると、老後には年額として約1万円を受け取ることができます。もし40年間ずっと免除を受け続ければ、全く保険料を支払っていなくとも約年間40万円ほどもらえることになります。

国民年金は月額が約6万6000円で(40年間保険料を支払った場合)、年に約80万円ですから、まさしく半額をもらうことができるようになっています。これで10年間受給をすれば、なんとまったく年金をはらっていなくとも約400万円をもらうことができるということです。また、これだけではなく、その他の国民年金の特典である障害者年金についても、支払っている場合と同様に受け取ることができます。

このことを考えると、どのような理由であれ未払いではなく、きちんと申請をして「免除」という形をとった方が、自分にとってプラスになることがわかると思います。

再納付も可能

他に重要な点としては、この免除制度を利用して免除を受けた期間については、なんと10年以内であれば、改めて支払いし直すことができます。やはり経済的な余裕ができて、しっかりと老後に満額の年金を受け取りたいということであれば、この制度を利用して追い払いをしてもよいでしょう。

 

免除申請の方法

では実際に保険料免除をどのようにやるかという点ですが、一番簡単なのは、お住まいの役所に行って、上記の旨を担当の方に話してみることでしょう。市役所、区役所には必ず「年金課」というようなところがあるはずですから、そこに行って話を聞きます。

各種書類の提出が必要

その際、免除に該当するのであれば、申請のための用紙を受け取ることができるはずです。この保険料免除の申請用紙はホームページで印刷することもできますから、もし確実に対象になるということがわかっているのであれば、事前に印刷をして記入してから、役所に向かってもいいでしょう。

また、併せて持っていく資料として「年金手帳」と、前年度の「所得額の証明書」が必要になります。もし、引越しをしていたりすると、前住所の記録が必要になったりするので、その点は注意が必要です。ちなみに、年金手帳を持っていないという場合は、年金事務所で再発行することができますので、必要であればすぐに手続きをしましょう。

 

このように、この国民年金の保険料免除については、大々的に告知をされているわけでもないと思いますので、知らなかったら非常に損をしてしまう制度です。もし、自分が該当して、免除制度を申請する必要があると感じたら、手続きをすることをおすすめします。お読み頂きありがとうございました(^^)

 

 

当ブログでは、他にも年金受給の際に役立つ豆知識をご紹介しています。知っていないばかりに損をしてしまう場合もありますので、ぜひ下記の記事を参考に勉強をされてみてはいかがでしょうか。

 

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