わかりやすい年金の学校

年金について、制度や、個人の活用法など、役立つ情報を発信していきます。

1、2 年金と少子高齢化という問題の関係

お役に立ちましたら、シェアいただくと嬉しいです!

Opa, Papa, EnkelOpa, Papa, Enkel / mueritz

 

少子高齢化による年金制度への影響

年金を考える上で少子化」と「高齢化というのは外すせない問題です。あわせて語られることも多い、「少子高齢化」とは、出生率が減少する一方、寿命が延びて高齢者が増加する現象です。子どもが少なくなると、「受験が楽になる」とか「子育てが楽になる」、「負担も少ない」などと考える向きもあるかもしれませんが、これは長い目で見ると社会的な問題です。

賦課方式は少子高齢化に弱い

特に年金に与える影響は多大です。今の年金は「賦課方式」という方法で運営されており、現役世代による保険料を、高齢者に渡すという形になっています。この方式はインフレに強いという魅力がある一方で、少子高齢化に弱いという側面があります。それゆえに、少子高齢化が進んだことで、制度の継続が危ぶまれているのが現状です。

賦課方式については、下記記事で詳しくご紹介していますので合わせてどうぞ。

kabosu0618.hatenablog.com

 

 

人口減による危機

出生率が高く、寿命も今より低かった時代には、保険料を払う現役世代に大して、高齢者の人口が少なかったので、現役1人あたりの負担というのは決して大きくはなかったのですが、今は「3人で1人の高齢者を養う」ようになり、2050年には1人で1人で面倒を見なければいけないという状況です。なんと1975年には8人で1人を支えていればよかったというのですから、これは大きな変化です。

出生率も大きく減少している

それに伴い、現役世代が支払う保険料というのはどんどん増えているわけです。これには1970年から急激に少子化が進んだことが影響しています。出生率は戦後は4以上あったのに、2009年には1.37と大きく落ち込んでいます。これは人口を維持するために必要な2.1を大きく下回っています。この辺りの現役世代の負担増加については、下記記事も詳しいので合わせてご覧になってみてください。

kabosu0618.hatenablog.com

 

高齢化が急速に進んでいる

それでいながら、同時に高齢化も急速に進んでいます。日本人の平均寿命は世界的にも非常に高く、2009年に男性は80歳、女性が86歳となっています。これは1960年ごろと比較をすると、10歳以上のびているということになります。

結果として将来的な人口減というのは確かなものとして予測されており、2011年10月現在、日本の総人口は約1億3000万人で、「2060年には、8,674万人」と大幅な減少が予想されています。このことは年金の問題を顕在化させたこともそうですが、介護という面でも大きな変化を必要とする事態を招きました。

少子高齢化が進むと、現役世代の負担は増え、高齢者の支援は難しくなる

最初に書きましたように、年金制度というのは現役世代のお金を、高齢者に仕送りをするという形です。仮にお年寄りの割合が増えたとしても、現役世代のお金、つまりは経済のパイ全体が大きくなるのであれば、お年寄り1人ひとりに十分なパイを分け与えることができます。

しかし、現実に目を向けると、日本経済は長期的な不況が続いており、経済は縮小を懸念されています。こうなると、現役、高齢者とも、もらうはずだったお金を大きく削らないと、「年金の仕組みを継続させることはできません」。事実、それは現役世代の保険料増、高齢者の受給年齢を遅らせるなどという形で見えてきています。

 

新しい仕組みへの転換

そこで近年議論をされているのが、「賦課方式から積立方式への転換」です。積み立て方式は、老後に受け取る年金を自分自身で積み立てておく、貯金や自身による投資に似た制度です。賦課方式の弱点である少子高齢化の悪影響を受けにくいということと、年金制度の世代間格差も是正される点がメリットということで、支持をされつつあります。

経済界では積み立て方式への移行が主張されている

とりわけ、日本では、経済界や経済学者の間で支持する声が目立ちます。実際に、経済同友会は今の厚生年金を廃止し、民間金融機関が運営する積み立て方式の年金に切り替える案を提言しています。また、新党「日本維新の会」(代表・橋下徹大阪市長)が基本政策に掲げたことでも話題にのぼりました。まさしく、年金問題は今、改革が求められていると言えるでしょう。

kabosu0618.hatenablog.com

積み立て方式の問題点

しかしながら、積み立て方式に転換する場合にはいくつか問題もあり、それゆえ簡単に転換するというわけにはいきません

二重の負担とは何か?

とりわけ、「二重の負担」が大きな問題になります。現役世代が今から老後のために自分の積み立てを始めるとしても、すでに年金を受給している高齢者には引き続き年金を支給し続ける必要がありますから、その双方に保険料を支払うという必要性が生じてきます。

二重に払わなければならないので、二重の負担という言い方で問題視をされています。これ以外にも仕組みを変えるための費用というのは当然必要になり、厚労省の試算では、公的年金を積み立て方式に転換するため新たに必要となる財源を550兆円となっています。

年金制度以外にもさまざまな問題が生じている

このように、少子高齢化は年金財政おいて非常に大きな問題です。

とりわけ、現状の賦課方式では取り合わせが悪く、改革が求められているのが現状です。また、少子高齢化は年金だけに限ったことでなく、他にも日本において更に検討を要する喫緊の課題です。このブログでも、今後色々記事を更新していけたらと思っています。ちなみにですが、これ以外にも全額税方式という案も検討に挙がっています。この制度については下記記事が参考になります。

 

kabosu0618.hatenablog.com

 

 

 

お読みいただきありがとうございました(^^)話の途中でありました賦課方式に関してや、年金制度の基礎的な話については下記のリンクをご覧になってみてください。年金制度は非常に難しく複雑ではありますが、基礎的なところから説明する記事を多数書いています。少しでもお役に立ちましたら幸いです。

【関連リンク】