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厚生年金とは 加入条件や保険料について

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概要

厚生年金(こうせいねんきん)とは、厚生年金保険法等に基づき、日本の民間企業に勤める労働者を被保険者として、老後の生活を支えることを目的とした公的年金制度です。つまり、会社員のための年金です。正式には「厚生年金保険」と言います。

また、厚生年金に加入していて受給要件(保険料の納付済みと免除期間が25年以上)を満たした人が、原則65歳に達してからもらうようになった年金については、「老齢厚生年金」という呼び方をします。老齢年金以外にも、遺族年金、障害年金というものがあります。

 

歴史

歴史的には、厚生年金は、戦時中の1942年に工場労働者を対象としてスタートし、44年になって厚生年金という名称に改称されました。85年の年金制度改正で国民年金と同様に、従来の厚生年金定額部分は基礎年金という形になりました。上乗せとして在職中の給与等に応じて支給される報酬比例部分が、狭い意味での厚生年金という認識になっています。

 

対象者

民間企業の従業員。2009年3月末時点で日本で約3440万人。企業の場合は、常時5人以上の従業員が働いている事業所、また全ての法人会社(株式会社など)は原則として、必ず厚生年金保険に加入する必要があります。

しかし、小さな事業所であると未加入であったり、試用期間中に社会保険に加入をさせないという会社もあり、問題にもなっています。厚生年金は労働者と企業が折半で年金を支払うことになっていますから、企業にとっては社会保険に加入しないほうがコストが浮くわけです。

 

保険料

税込、ボーナス込みの収入の16.1%(2011年4月時点)。

つまり、収入が高いほど、保険料も高くなるということになります。戦後まもなくはわずか数%でしたが、今では上記の数字になり、最高で18%程度まで引き上げられる予定で、今のところは平成29年度9月以降は上昇しないという決まりが定められています。また、財源は、国民年金に税金が投入されているのと同様に、厚生年金の一部にも税金が使われています。

支払い方法についてですが、保険料は全額、月給やボーナスから自動的に天引きをされます。ただし、被保険者本人が保険料を全額支払うわけではなく、その半分は企業が負担をする折半の形式となっていて、国に収める作業に関しても企業側がやってくれます。これは納税者にとっては楽で都合がよい面もありますが、自分で納める国民年金保険料と違い、誰のためになぜ払うのかという視点を欠いてしまうという点は問題だとも言えます。海外に比べて、日本人は銀行預金が多く、投資をしないと言われたりもしますが、意識をせずに納税を会社がやってくれる「源泉徴収」が影響しているところはあるかもしれません。

このように、企業側が各種必要事項を代行してくれたり、お金を払ってくれるので厚生年金はお得という声も多数ありますが、一方で将来的に特に若い世代は払い損になる可能性が高いという懸念もされています。ちなみに、自営業者やフリーターを対象とした国民年金は収入に比例せず、定額の保険料となっています。 

 

受給要件

・厚生年金保険の被保険者期間が1箇月以上あること

・65歳以上であること

・加入期間(下記いずれかに該当する場合)

(1)保険料納付済み、免除期間との合算期間が25年以上

(2)保険料納付済み、免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上

上記条件を満たさない場合は、基本的に、将来に年金をもらうことができなくなってしまいます。ただし、最近では将来的に「無年金者」が増えることも懸念されており、10年以上支払っていれば大丈夫など、制度も多様化していますので、ご自身で確認しておくことをおすすめいたします。

 

支給額の例

現役時代の平均月収が36万円とした場合、報酬比例部分は10.1万円(2010年度)。この方が20歳から59歳までの40年間保険料を納付した場合、基礎年金部分の6.6万円とあわせて毎月16万7000円を受け取ることができます。ちなみに、専業主婦の奥さんがいらっしゃれば、第3号被保険者としての扱いになり、23万3000円が受け取れるようになります。この3号問題は批判も多い制度ですので、ご興味あれば下記の記事をご覧ください。

7 サラリーマンの専業主婦の3号制度について考える - わかりやすい年金の学校

 ちなみに、この受取額には上限があり、具体的には税込・保険料込みの月収が60万円5,000までとなっており、それ以上にどれだけ給料が高くても「月収62万円」という設定になるので、それ以上保険料が徴収されることもありませんが、支給額がそれ以上増えることもありません。老後により豊かな生活をしたいという思いがあれば、これ以外にも個人年金の活用や、場合によっては株式などの個人投資を行うことも選択肢の一つになってきます。

 

以上が、厚生年金の概要です。お読みいただきありがとうございました(^^)冒頭で、厚生年金は会社員のための年金であるとご紹介しましたが、自営業の方には「国民年金」、教員の方には「共済年金」というものがあります。厚生年金の理解を深めるためにもこれらについての記事を読んでみてはいかがでしょう?下記にリンクがありますので、ぜひともご覧になってみてください。

 

 

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